うちの犬は、箱が好きである。手頃なサイズの箱を置くとすかさず入る。狭いところに入ると落ち着くようだ。
考えてみたら、自分もわりと囲まれた空間は好きかもしれない。
パソコンの画面を他の人に見られないようにするため、職場の机も右側は壁に付け、後ろもすぐ壁である。なんとなく落ち着くような気がする。
潜水艦のような逃れられない空間まで行くとご勘弁願いたいが、自由に出入りできれば快適ということか。
北海道の名付け親として知られる松浦武四郎の書斎は一畳敷と言われ、まさに畳一枚分だったようだか、秘密基地のようで憧れる。
秘密基地と言えば子供の頃によく材木屋の息子と遊んでいたのだが、積んである太い丸太の隙間がいわゆる秘密基地だった。今では考えられないとんでもなく危険な遊びをしていたものだ。隙間に入るだけでなく、積んである丸太の上を走り回っていても、誰にも注意されなかった。
今の子どもたちは、危険なことは極力遠ざけられている。安全はもちろん良いことに違いないが、リスクが小さければ、楽しいというリターンもまた小さいのではないかと気の毒に思ってしまう。（大きなお世話だろうが）
