犬を飼っている。雌の柴犬である。
多くの犬と同様に、毎日の散歩は欠かせない。朝晩である。
台風が来ようと、雪が積もろうと、関係ない。他所の犬のことは知らないが、我が家の犬は、散歩が大好きである。
私が近づいていき、散歩に行けると悟ると、耳の形が変わる。(イカ耳?)そして、前後左右に飛ぶように瞬間移動し、また回転する。リードを着けようにも、動きが早すぎて、首輪が掴めない。行きたいんか行きたくないんかどっちやねん!
最後、首を押し付けてきての早く付けろアピールまでが散歩前のルーティンである。
リードを付けるやいなや、モーレツな勢いで走り出す、と言ってもこっちはそこまで走れないので、速歩き程度である。
基本的には、田園地帯を歩いているが、時には、犬の気まぐれにより、集落の中を通ることがある。その際、非常に困るのが、う◯ちのタイミングである。決まって、住宅の入口付近を狙い撃ちするのだ。それも、突然。一度始まれば、待ったなし。仕切り直しはない。
そして、そういうときに限って、家人が家の外にいる、又は外に出てくる。気まずい空気が漂う中、素早く回収しようと焦る程袋がうまく開かない。
どんなに、飼い主が困ろうと、犬は何事もなかったように、散歩を再開する。